2014年05月29日

「ステルス税」に蝕まれる庶民の財布

最近ブログ更新をサボリ気味なのと対照的に、ほぼ毎日何かしらリンクを貼っているツイッターで、やや多めの反応があったのがこちら。



我々が毎日消費している身近な食料品の価格の内訳が、実はこんなふうになっていることに気付いていない人が、まだ圧倒的に多いような気がします。そうとでも考えなければ、生産者と縁もゆかりもない一般消費者までもがどういうわけかTPP反対に回り、世論が真っ二つに割れる状況が説明できません。消費者の立場で、輸入品に課せられているバカ高い関税をそのまま維持しようとするなど、正気の沙汰とは思えませんので。

ちきりんさんが指摘するような、消費者から広く薄くお金を削り取って、少数の生産者、天下り団体、その他へ移転する構造が日本の至る所に存在しますが、これらは巧みに迷彩が施されているので、目を凝らしてしっかり見ないと気付かないのです。

これについて調べていたら面白いブログを見つけました。
ステルス税 | ガメ・オベールの日本語練習帳v_大庭亀夫の休日

良記事ですが大変長いので、リンクを踏むなら時間のあるときにゆっくりどうぞ。
社会保険料、不動産価格、高速道路、電気料金など、外国人の視点から見た日本の特異性がうまく表現できています。しかも日本語が完璧ときた。

日本の物価の特異性については、最後の50行ぐらいに書かれていることがまさに「あるある」なので部分引用すると、
日本の物価の特徴は、その全般的な高さよりも、「必要なものほど高い」ことにあると思う。
びっくりするほど、どころか、正気が疑われるほど高い飲み物は別格として、生きるのに必要な食べ物がすげー高い。
(中略)
ふつー、生活必需品が嗜好品に較べて奇妙に高いというのは政治がバカタレであることを示している。
誰かが積極的にオカネを抜き取っていることを示している。
どこの国の歴史でも過去にはあったことだが21世紀になって、まだこんな野放図な無茶苦茶をしているのは日本だけではあるまいか。
(中略)
ニュージーランドでもあるいは連合王国ですら、家でごーろごーろしていて何もしないでいるとオカネはなくならない。
(中略)
すべての出費に実質が伴っておる。
使わなければ減らない。

日本では息をしても呼吸代が自動引き落としになっておって、人間でいるとみな自転車操業においつめられてゆくような不思議な経済システムになっていた。
家がボロイ(すまんすまん)ので、ひとびとは町へ出る。
町へ出れば地下鉄代を払い。紅茶代を払い。食事代を払い。
なにもかもオカネで時間と場所を買ってゆかねばならない。
うー、たまらん、窒息しそうな社会だ、と考えました。
呼吸代っていう表現が面白い。
phaさんのブログにも似たような記述があったことを思い出します。
『フルサトをつくる』目次と「はじめに」を公開します - phaの日記
あと東京は何をするにもお金がかかる。毎日家で寝ているだけでも家賃の負担が大きくてお金がガンガン減っていく。ゲームで言うと歩くだけで体力が減っていく毒の沼地にいるような感じだ。東京は僕のような無職で怠惰な貧乏人にやさしくない。
毒の沼地。これもドラクエ好きには非常に分かりやすい。

ガメさんのブログに戻ります。ここからが特に秀逸。
オカネの最大の効用はオカネについて考えなくてすむことだが、日本では「オカネを考えなくてすむ幸福」になかなか手が届かないもののよーである。
バカガイジンども(わし含む)は、日本にいるとき、いろいろな物品の価格に含まれてしまったさまざまな規制コストやあるいは農業家本人たちが自信をもって述べるところによれば競争力がまったくない農業を救うための助成金、高速料金のようなバカげた言いがかりに似た公共料金とゆーよーなものを一括して「ステルス税金」(JST)と言い囃して喜んだが、本来、国がやらなければいけないことの放棄や税金という名前でない税金、雇用主や大企業に支払い義務を負わせることによって税金を現実の負担者であるひとりひとりの日本人から見えなくしたシステムは、それ自体が民主主義に対する欺瞞であって、国がひとりひとりの国民に対して慢性的に繰り返している犯罪であると思っています。
だめじゃん。

だめだめだと思うぞ。
「ステルス税金」(JST)とはよく言ったものです。まさにその通り!
庶民から搾取しているのは一体誰なのか? わかりやすく見えやすい身近な大企業や資本家ではなく、もっとわかりにくく見えにくい何かがあなたの財布から少しずつ確実にお金を抜き取っていることに、あなたが気付いていないだけかも…。

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2014年05月03日

NHKの番組を見たブロガーさんたちの感想を読んだ感想

最近のNHKの番組を見たブロガーさんたちの感想を読みながら考えたことをメモしておきます。

cubさんのブログ
我々もアメリカを見習って無職経済圏を作るべきだと思ったり cubの日記 コツコツ投資で2千万貯めました/ウェブリブログ
は稀に見る良記事です。全文引用したくなるレベルなので敢えて部分引用はしません。まだ読んでないかたはリンク踏んで読みに行ってください。
TPPの件も、クローズアップ現代の件も、完全に同意!
多くの日本人に欠けているのは、メディアの印象操作に流されずに問題をこのような切り口で捉える視点だと思います。

mushoku2006さんのブログ
NHKスペシャル「調査報告 女性たちの貧困〜“新たな連鎖”の衝撃〜」 2 : 年間生活費100万円! 36歳からのドケチリタイア日記
母子3人で、別々にネカフェに居るなんて、いくら割引料金でも、合計月171,000円。
どんな立派なマンションが借りられるのか・・・・・・。

食材を買うのは勤務先のコンビニ。
スーパーで買いなさいよ・・・・・・。

女性がどうだとか、母子家庭がどうだ、と言うよりも、
もっと生活を営む上での知があれば、こんなことにはならないだろう、
という突っ込みどころがいっぱいでした。
既視感のある内容だなと思ったら、コレですね。
関連記事: 「熟年サバイバル〜年金減額時代を生きる〜」の感想 その1

このように、自称弱者を取材すると大抵ツッコミどころ満載な人が登場するにもかかわらず、そこは完全スルーするのもNHKクオリティーです。

こちらは比較的新しいブログですが、こんな番組もあったようです。
40代リタイアを目指す男の節約・投資ブログ 奨学金についてNHKが批判?
大体、カネを返せない学生やその家族は被害者のフリしてるけど、3%の金利が乗っかるのは事前に説明してるわけだし、今更何を、という感じです。
イヤなら3%金利の説明を受けた時点で断ればいい。
一般の教育ローンなんてもっと高利で貸しています。

何でもかんでも被害者だ、弱者だ、という社会の風潮にはウンザリします。
甘えるのもいい加減にして欲しい。
こいつらが返さないことで、次の新しい学生が困ります。
完全に同意です。

この手の貧困や格差についてNHKに番組を作らせると、毎度毎度どうしてこうも見事に大事なポイントを外してるの?と思えるモノが出来上がりますね。経済的弱者は可哀想だという感情を煽り、ゆえに彼らの保護や救済は絶対的な正義で、弱者軽視や切り捨ては絶対悪!のように描く番組作りの方向性は、一向に変わる気配がありません。普段から感情優先で物事を判断する人たちはこういう番組の影響をもろに受けて、知らず知らずのうちにNHKの価値観を刷り込まれてしまいます。

この番組についてはちきりんさんの記事も必読です。
「学校にお金払う=教育投資」とは言えない時代 - Chikirinの日記
最近は「起業家に大学教育は役立たない」という人もいるけど、起業家どころか、普通に自分で商売して(お好み焼き屋でも、高齢者支援でも、ネットサービスでもいいけど)食べていくのに、大学や専門学校に(その授業料に見合う)価値があるとは思えません。

もちろんお金が有り余ってるなら好きに出費すればいいけど、借金までして、たいして価値のない学校に多額のお金を払うなんて本当にもったいない!
要は支出する前に、消費ならコストパフォーマンス、投資なら期待リターンとリスクを考えろって話で、節約意識のあるリタイア志向の人とっては当たり前のことなんですけどね。

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