2011年06月19日

『お金とつきあう7つの原則』 山崎 元 (著) その3



昨日の記事の続きです。

「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」については、投資家が正確に理解していないことが多い。
(中略)
動かせない大原則は、インカムゲインとキャピタルゲインを合計して自分の損得を考えるということだ。
ところが、実際にはこの点をよく分かっていない投資家をよく見かける。
(中略)
本来、最終目的がお金を増やすことである以上、インカムゲインとキャピタルゲインとを足し合わせてトータルで考えるべきなのだが、なぜか目先のインカムゲインを過大評価する傾向が多くの人にあるので、気をつけてほしい。
確かによく見かける傾向だと思います。グロソブなどの毎月分配型投信が、この過大評価につけ込むボッタクリ金融商品の典型であることは、皆さんご存知の通りです。

付け加えるなら、早期リタイアして無収入になった場合でも、わざわざアセットアロケーションを変更して、給与収入に代わるインカムゲインを追い求める必要はありません。べつに追い求めてもかまいませんが、大抵の場合は余分な税金を払うことになるでしょう。(関連記事:リタイアに「不労所得」は必要か?

社債をわざわざ個人向けに売るということは、その発行者の債券をその条件では機関投資家が買わないからだと考えていい。
なるほど。
では個人投資家に大人気のSBI債券の金利は、機関投資家からみれば低すぎてリスクに見合わないのですね。それでも個人投資家が殺到して3分で完売するなら、売出価格が不適正だったことに変わりはないと思いますが。

何はともあれ、借金というのはバカバカしく、保険もこれに負けないくらいバカバカしい。何とかそれらを避けられるように、自分で自分に資金を融通、すなわち自己金融ができるような状況をつくることに、まずは取り組んでほしい。
同感です。
基本的には、お金を貯めてから買い物をする、保険料を払ったつもりで貯金するといったところでしょうか。

人間は「安心」に対するこだわりがとても大きい。これは、本能に近いレベルの判断上の癖だと考えていいだろう。
しかも、困ったことに、安心に対して人は「絶対」を要求しがちだ。現実の安心は、この程度には安心というような「程度」の問題なのだが、人間はこうした把握が苦手だ。
これもよく観察される傾向です。
コストを度外視して「絶対」を要求する不合理は、「ゼロリスク探求症候群」とも呼ばれているようです。元々BSEなど、食の安全の分野でよく見られる現象ですが、最近だと反原発運動などもこれに該当するように思います。

もちろん資産運用のリスクについても、ゼロリスクを追求して安心しようと思ってはいけません。本能的にそう思ってしまう人は、良くない癖だということを理解し、修正していく必要があると思います。

(つづく)

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