2012年11月29日

「年金は払い損」と考えるのは間違いではない

NightWalkerさんのブログにこんな記事がありました。
「年金は払い損」と考えるのは間違い: NightWalker's Investment Blog

日経の元記事を読んでみたらなんとも言えない違和感が…。
■年金は働けないとき所得を補う社会保障であり金融商品ではない
年金って本来は社会保障とは関係なく、長生きリスクをヘッジするための「保険」という立派な金融商品だと思いますよ。国は加入を強制したり、保険料だけでは運用できずに巨額の税金を突っ込んだりして、保険を社会保障制度として運用しているにすぎません。

■年金はもともと、掛け捨てになる人もいれば得をする人もいる仕組み
一人ひとりの損得に着目すれば、得をする場合もあるし、損をする場合もあるのは保険なのだから当然です。

金融商品が投資に値するかどうか判断するときに着目すべきなのはそういう個別の事例ではなく、期待リターン、つまり一人ひとりのリターンの「平均」がどの程度なのか、これに尽きると思います。

賦課方式の公的年金の場合、人口動態によっては期待リターンが大幅なプラスになる世代や、大幅なマイナスになる世代が生まれるという大きな欠陥がありますが、ずっと以前から指摘されているにもかかわらず、欠陥は放置されてきました。急激な少子高齢化が現実のものとなった今、まさにその両世代の世代間格差が極大化しつつあります。

後者の世代にとって現行の公的年金は、期待リターンがひどく少ない劣悪な金融商品であることは紛れも無い事実です。したがって、彼らが「年金は(平均的には)払い損」と考えることは決して間違いではありません。

そう思われたくないのであれば、
私は損得にこだわる人には「人より10年長生きしなさい。そうすれば得になるよ」と言います
こんな屁理屈でごまかすのではなく、一刻も早く積立て方式へ移行して世代間格差を解消するしかないと思います。

関連記事: 『だまされないための年金・医療・介護入門』

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posted by 遊民 | Comment(1) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
厚生年金は払い損であり、世代間格差もあるとは思いますが、国民年金は現状の支払金額で男性の平均寿命まで生きたと仮定した計算でも2〜3%の利回りになります。更に遊民さんは現在無収入なので、免除申請すれば保険料は払わずに年金だけ貰える状態になるのではないでしょうか?また上記の通り(国債運用などと比較すれば)悪くない利回りで、且つ本当に終身年金という中々他では得られない金融商品なので、免除せずに支払うというのも懸命な選択だと思います。
遊民さんは、恐らく高収入サラリーマンだったのでしょうから、厚生年金で大幅な払い損を被ったと思いますが、それはサンクコストなので忘れるのが懸命だと思います。
Posted by 吉村 at 2012年11月30日 15:32
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