2017年10月15日

公的年金にも「キャリーオーバー」があることを知る

大庭夏男さんのブログ
森永卓郎氏が解説して結論している「将来は夫婦で月13万円で暮らせる生活を考えておく必要がある」について我が家ではどうできるか?を考えてみました。 ↓↓↓ 今の40代世代を襲う「年金4割カット」の現実味(マネーボイス記事)へのリンク 昨年の我が家大庭夏男家での基本生活費はこうなっていました。 健康保険料127712 国保 夫婦年金保険料380000 …
oniwasblog.seesaa.net
で言及されていたマネーポストの記事より。
2016年12月に改正国民年金法が成立し、デフレ下で見送られたマクロ経済スライドは蓄積され、物価上昇率がプラスになった時に一気に発動されることになった。
こんな制度になっているとは知りませんでした。まるでtotoのキャリーオーバーみたいじゃないですか。厚労省は賦課方式という問題の根本から目をそらし、パッチワークを繰り返して制度延命を計っているだけですね、相変わらず。

制度を維持しようとすれば、「保険料の引き上げ」か「給付水準の引き下げ」か「支給開始年齢の繰り延べ」かの3つしか選択肢はないのである。
森永氏は3択問題みたいに言ってますが、2つ以上が同時進行していくシナリオも十分に考えられます。

そうした点から、当面、最も可能性が高いのは、年金の給付額がズルズルとカットされていくことだ。
これを実現するために13年前から口を開けて待ち構えているのがマクロ経済スライドですが、この13年間はインフレが思うように進まず、ほぼ不発に終わっています。そのため当初想定していたよりも早いペースで積立金の取り崩しが進んでしまい、いよいよ尻に火がついてきたが故の「キャリーオーバー」導入なのでしょう。

この財政検証が言わんとしているのは、今のままの年金制度を続けていれば、年金支給額は確実に減っていく。それが嫌だというなら、みんな70歳まで働いて年金保険料を払い続けろということに他ならない。
人々の自由な人生設計を妨げ、このような「究極の選択」を迫る公的年金は本当に理不尽な制度だと思います。

今後の生活防衛術として、少なくとも現在40代より下の世代は、年金が現行支給額の4割カットになると思って生活設計をしておくべきだろう。
同意。
楽観的すぎず悲観的すぎない妥当な見積もりだと思います。

現実には支給額が減るのではなく、インフレが進んでも支給額が据え置かれるという形で年金の購買力が減っていくと思われます。将来の22万円は現在の13万円の購買力と同じになる、というふうに。

逆に厚生年金保険料は金額ではなく料率が決まっているので、インフレが進んで名目賃金が上がっても保険料もそれに比例して上昇し、実質負担が減ることはありません。

思惑通りインフレになれば政府にとって一粒で二度美味しい仕組みになっています。政府債務の圧縮効果も含めると一石三鳥ですね。これほどの効果が期待できるが故に、政府はインフレ誘導に夢中になっているのでしょう。

しかしこれほど政府の狙いがミエミエだと、予め対策をしておくことも難しくありません。その点は消費税の大増税で解決されるよりはマシかもしれません。

関連記事:
同じ日経の記事より。
koutou-yumin.seesaa.net
70歳は「ほぼ現役」65歳「完全現役」…自民PTが案(朝日新聞デジタ…
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2017年10月10日

IFTTTを使ってツイートログをGoogleスプレッドシートに保存する方法

老後に過去のテクノロジーを振り返るためにも、現在私が利用している無料のクラウドサービスについてメモしておきます。 なお、利用している端末はパソコン、インターネットは固定回線を想定しています。スマホやタブレット、従量制のモバイル回線しか持っていない人には参考にならないものもあるのでご注意ください。 ・Gmail 今や当たり前すぎて書き忘れそうになりましたが、…
koutou-yumin.seesaa.net
最初はEvernoteではなくてGoogleスプレッドシートへ保存したくて、それ用のアプレットを作ってみたのですが、このアプレットがうまく動かず、断念しました。
もう一度トライしてみたところ、スプレッドシートに保存するアプレットがうまく動きましたので、その方法をメモしておきます。

IFTTTにログインして [My Applet] を選択

ifttt1.jpg

[New Applet] ボタンをクリック。

ifttt2.jpg

+this をクリック。

ifttt3.jpg

Twitterのアイコンをクリック。

ifttt4.jpg

New tweet by you をクリック。

ifttt5.jpg

リツイートとリプライを含めるかどうか選択して [Create trigger] をクリック。

ifttt6.jpg

+that をクリック。

ifttt7.jpg

Google Drive のアイコンをクリック。

ifttt8.jpg

Add row to spreadsheet をクリック。

ifttt9.jpg

スプレッドシートのファイル名やパス、各列にどのデータを出力するか指定した後、[Create action] をクリック。

ifttt10.jpg

ツイッターやGoogleドライブと連携するアプレットを初めて作成する場合、途中で各サービスとIFTTTの連携を認証する作業が入るはずです。

以上でアプレットが動作を開始します。

何かツイートしたら、Googleドライブに新しいファイルができているはずです。

ifttt11.jpg

私のログはこんな感じ。

ifttt12.jpg

CTRL+Fでツイートを検索して3列目のURLをコピペすれば、すぐにブログやツイッターに引用できます。

Evernote にプレーンテキストで保存する場合と比較して、縦方向が圧縮されていて見やすいのがスプレッドシートの利点ですね。

なお、ツイッター標準の機能として自分の過去ログを丸ごとCSVファイルで取り寄せるというのがあり、自前のツイートログを開始する以前のツイートを検索するのに使えます。ただし、なぜかURLがなくてツイートIDしかわからないので、引用するには一手間かかります。

これでEvernoteともお別れできてスッキリしました。
しかし、資産運用では分散を心がけているのと対照的に、ますますGoogleという一企業にリスクが集中している状態になっています。ユーザー側でできる対策として二段階認証の設定は必須と言えそうです。

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2017年10月05日

「一生働かずにすむ金が欲しい」は危険?

マネーボイスの記事より。
金さえあれば働かないのに!という人は「お金持ちは働いたりしないはずだ」という固定観念に囚われがちです。これは自分からお金を遠ざける危険な思考です。
www.mag2.com
私は講演をする機会があるのですが、そのような場面で時々聞かれるのが「お金があるのにどうして働くんですか?」という質問です。
確かにこれは愚問。
そんなもん働くのが好きだからだろうと推察できますし、そもそも働く理由を赤の他人から聞き出して質問者は一体なにをどうしたいのか、分かりません。

私は、自分が特別にお金を持っているとか儲かっているという意識はありませんが、「働くのをやめたい」などと思ったことは一度もありません。

それはなぜかというと、やりたいこと、楽しいと思えることだけをしているからです。自分が好きなことをやってお金までいただけるなんて、こんな素晴らしいことはありません。言い換えれば、生活費を稼ぐために働いているのではなく、趣味の延長として仕事をしているような感覚です。
ええ、知ってますとも。
孫正義氏や柳井正氏の例を出されているようですが、実業家のほかにも芸能人やスポーツ選手など、仕事大好きな有名人は枚挙に暇がありません。いわゆる「成功者」の典型である彼らは非常に目立つ存在で、彼らの価値観がどんなものであるかは周知です。共感できるかどうかは別として。

たとえば朝7時に起きて、夜11時に寝るまで、食事や入浴などの時間を除き、活動時間はおよそ13時間。それを何をして過ごすか。旅行?アウトドア?読書?ゲーム?ゴルフ?サーフィン?プロを目指すのでもない限り、そんなのずっとやっていられないでしょう。
自分ならそんなのやってられないという個人の感想を通り越して、他人もそう感じるに違いないとなぜ思うのか聞いてみたいですね。

自分は大好きな仕事を1日13時間ずっとやっていられるのだから、他人も他人が大好きなことを1日13時間ずっとやっていられるだろう、とはどうして考えないのかなと…。そこが不思議。

この、若くして「お金はあるけど何もすることがない」という状態が、本当に幸せなのかどうか、それは個々人の性格によって分かれるところかもしれません。
この、早期リタイアしたら誰しも「お金はあるけど何もすることがない(ので退屈する)」状態になるに違いない、というのが仕事大好き人間にありがちな偏見だと私は思っています。(これも偏見かもしれませんが)

私の経験で言えば、仕事を辞めると「義務としてやらなければならないこと」が激減するだけで、「何もすることがない」状態になるわけではありません。義務ではなく自由意志で、やりたいこと、楽しいと思えることだけをやる状態になります。おや? この状態って、先に引用した
それはなぜかというと、やりたいこと、楽しいと思えることだけをしているからです。
と同じですよね。

したがって、私も午堂氏と全く同じ理由で、

「私は、自分が特別にお金を持っているとか儲かっているという意識はありませんが、『働かない暮らしをやめたい』などと思ったことは一度もありません。」

と言い切ることができます。

いずれにせよ、「お金があったら仕事なんてしないはずだ」と考えている人は、「そんなの関係なく働きたい」という人には絶対に勝てません。
誰かに勝つために生きてるわけじゃないですからね。自分の幸福を追求した結果、仕事をしない人生を選んだだけであって。

仕事大好きな人たちは常に誰かと勝負しないと生きていけないのでしょうか。案外そんなことないような気もしますけど…。他者に優越することが幸福の必要条件だとしたら、随分と面倒くさい人生になりそうです。

なぜなら、仕事を楽しめる人は、集中力も続き、知的好奇心も維持され、さらに能力を伸ばしていけるからです。そして余計なストレスも溜まらないから心も健康。
「仕事」を他の趣味に置き換えても言えることです。仕事でしか得られない特別な何かがあるという説明にはなっていません。

結局、「一生働かずにすむ金が欲しい」の何がどう「危険」なのかは分からずじまいでした。タイトルからは危険=リスク、つまり経済的リスクが高くなるという言い古された話かと想像していたのですが違いましたね。

やっぱり仕事大好きな人の考え方はよくわからないし、既にわかっている部分についても全く共感できない、という毎度おなじみの感想しか出てきません。しかしお互いに好きなように自分の人生を生きているだけであり、今後の人生において何らかの接点があるとも思えないので、無理解、無関心のままでも全く問題ないと思います。

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2017年09月30日

巨額の税負担を強いられる巨大企業

cubさんのツイートで引用されていた、荒川心三郎さんのツイートで引用されていた、kumiko sekiokaさんのツイートより。(ふぅ長い…)
この画像もいつか見た「騙し絵」みたいなトリックですので、まんまと騙されないようにしましょう。(関連記事:税や社会保険料で「富裕層を優遇している」って本当?

既にアマゾンのレビューに多数の指摘があるように、持株会社単体の納税額だけを見せて、連結子会社の納税額は一切見せないという、なんとも稚拙なトリックです。

参考レビュー:Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: 税金を払わない巨大企業 (文春新書)

連結子会社の納税額を調べて補足してくれた人もいます。ありがたや〜。

このように、「税金を払わない巨大企業」が大嘘であることは3年も前に指摘済みです。

「巨額の税負担を強いられる巨大企業」の方が、真実を適切に表現しています。

出版直後ならやむを得ないかもしれませんが、今さらこんなトンデモ本を引用してデマを拡散する行為は罪深いと思います。

参考記事:
全力2階建てにもまとめられましたが、もう一度例のトンデモ本に対する批判を。 こちらですね。税金を払わない巨大企業 (文春新書)作者: 富岡幸雄出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/09/19メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る著者(富岡幸雄中央大学名誉教授)は、中央大学で長らく税務会計を講じていた高名な学者ですが・・ 著者のロジックは、持株会社形式を取っている大企業のいちばん上に位置している持株会社単体の損益計算書に計上されている「法人税等」だけを取り出し、「会計上の税前利益に対し0.1%以下で少ない!けしからん!」という粗雑なものです。
sura-taro.hatenablog.com


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2017年09月25日

便利に使えるクラウドサービス

老後に過去のテクノロジーを振り返るためにも、現在私が利用している無料のクラウドサービスについてメモしておきます。

なお、利用している端末はパソコン、インターネットは固定回線を想定しています。スマホやタブレット、従量制のモバイル回線しか持っていない人には参考にならないものもあるのでご注意ください。

Gmail

今や当たり前すぎて書き忘れそうになりましたが、これがないと何も始まりません。うっかりプロバイダーのメールアドレスを常用してしまうと、他社へ乗り換えるときに面倒なことになりますからね。携帯でキャリアメールを使わないのと同じ理屈です。

ますます精度の上がった優秀な迷惑メールフィルターのほか、プロモーションタブによる振り分け機能も付いて快適そのものです。

関連記事:
現在のメール環境はGmailをハブとして使っています。次の記事に書いてあるような使い方です。 Gmailをメールハブにしよう 第1回 すべての電子メールをGmailに集約しよう : デスクトップ - TECH WORLD (ただ、携帯電話からのインターネットアクセスは高くつくので、携帯電話から直接Gmailを読むことはしていません。) Gmail登場前はHotmailやYahoo!メー…
koutou-yumin.seesaa.net
だいぶ前から実装されている機能なので今更な感想ですが。 受信トレイのタブとカテゴリ ラベル - Gmail ヘルプ:メッセージは、[プロモーション]、[ソーシャル]、[アップデート] といったカテゴリに分類されます。どのカテゴリを受信トレイのタブやラベルに使用するかは、自由に選ぶことができます。このようなカテゴリを使えば、重要なメッ…
koutou-yumin.seesaa.net


Google ドライブ

グーグルのクラウドストレージです。Gmailや他のサービスと合計で15GBまで無料。

クラウドストレージの先駆けとして有名なDropboxも、グーグルに追随されては太刀打ちできません。

なくなると困るファイルも含めて、保存しておきたいものは全てここにアップロードしています。過去にワードやエクセルで作成したファイルは、GoogleドライブからGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートで表示、編集することもできるので、マイクロソフトのOffice製品はもちろん、Libre Office等の互換ソフトすら不要になります。

当ブログの本文もGoogleドキュメントで下書きを作成しています。入力していくそばから自動保存されるので、余計な心配無用で書くことだけに専念できます。しかも、バックグラウンドで版の履歴まで自動保存されていて、編集途中で気が変われば元の版を復元できます。

ブロガーあるあるの一つ、「長文記事を書いたのに投稿失敗して消滅」という悲劇とは無縁になります。


Google フォーム

家計簿の入力に利用しています。

関連記事:
半年前、家計簿の付け方で取り上げたばかりのオンライン家計簿「ココマネ」が、12月25日でサービス終了となります。 【重要】ココマネ サービス終了のお知らせ|ネット家計簿ココマネ どうせなら31日まで使わせて欲しかったなあ。年の途中で家計簿切り替えると、年末の集計の手間が…
koutou-yumin.seesaa.net


Google フォト

以前はPicasaと呼ばれるサービスもありましたが、こちらに統合されたようです。

2000年頃からデジカメで撮影した写真は、すべてここにアップロード済みです。アルバムの作成や共有も簡単にできます。

大量の写真をアップロードすると15GBなんてあっという間に消費してしまうのでは、と思いますよね。ところが、アップロードサイズを「高画質」に設定しておくとストレージ残量を消費せずに無制限にアップロードできるという、大盤振る舞いな仕様になっています。ただし、元の写真のサイズが16メガピクセルを超えるものは、アップロード時に自動で縮小されます。

ちなみに16メガピクセルの写真ってだいたい4,608×3,456ぐらい、デスクトップPCの標準的な液晶モニターの解像度(フルHD)で約7.7枚分に相当します。プロの写真家でもない限り、これを超える解像度で写真撮影する必要はまずないと思われます。


Evernote

クラウド版のメモ帳のようなものです。私はツイッターの過去ログ保存用の倉庫として使っています。

ツイッター標準の検索機能が余りにも使いにくく、「昔ツイートしたあれ、どこいった?」問題が頻発していました。これを解決するために、自分のツイートを自動でテキストファイルに保存していく仕組みを作りました。

そのために必要なもう一つのサービスがこちら。
See what's new on IFTTT, and browse collections of services and Applets curated by topic area. Discover new ways to do more with the services you love.
ifttt.com
様々なウェブサービス同士を連携させることができます。

「ツイッターで何かツイートしたら、それをEvernoteの特定のノートへ追記する」というアプレットを作成しておけば、あとは自動でやってくれます。

ifttt.com_my_applets.jpg

最初はEvernoteではなくてGoogleスプレッドシートへ保存したくて、それ用のアプレットを作ってみたのですが、このアプレットがうまく動かず、断念しました。

参考記事:
IFTTTはTwitterとEvernoteのような全く別のWebサービスでも結び付ける事ができます。例えば、Twitterでツイートした文章をEvernoteのノートにも書くような事です。今回は、これを実行するレシピを作ってみたいと思いま
toolmania.info



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2017年09月20日

満員の「仮想通貨セミナー」に違和感

現代ビジネスの記事より。
仮想通貨のトレンドは急速に右肩上がりだ。9月2日には過去最高値の1ビットコイン54万円を突破した。今年1月に10万円前後だったので5倍強。ビットコイン長者が続出している。
gendai.ismedia.jp
先日読んだ本とは対照的に、暗号通貨の闇の側面を強調する記事のようです。

ブロックチェーンなど金融技術は、日々、進化するが、悪用する側も進化している。今後、政策、情報、課税、規制などあらゆる面で各国が、国際的に連携して対応することが必要だ
(中略)
口火を切って講演したアメリカ合衆国国土安全保障省のロバート・ホィットカー特別捜査官は、こう警告を発して各国の連携を訴えた。
初っ端からアメリカ政府の人間が登壇して国家間の連携を訴えるセミナーですか…。捜査機関の人ならともかく、民間人がわざわざ金を払って聞きに行くようなことなのかな、と思いました。

ただ、その不安を抱くよりも前に解決すべき問題がある。管理者不在と匿名性ゆえに生じる仮想通貨の犯罪利用である。
まず、そこを遮断して利用者から信頼を得ることが普及の条件。
「犯罪利用を遮断して利用者から信頼を得る」という発想に違和感があります。

たとえば携帯電話やインターネットの犯罪利用は未だ遮断されていません。振り込め詐欺はなくならないし、フィッシングメールを受け取るのも日常茶飯事です。だからといって、携帯電話網やインターネットの機能自体が信頼できないことにはなりません。

おそらくインターネット黎明期には、
「管理者不在と匿名性ゆえに生じるインターネットの犯罪利用を遮断して、利用者から信頼を得ることが普及の条件」
みたいなことを言っている人もいたはずです。しかし現実にはそんな条件など満たさないまま、ここまで普及してきたわけです。

それは業界関係者の共通認識であるとともに、捜査・監督当局の思いでもある。
金融業界と政府関係者の思惑はわかりましたが、では肝心の消費者の思いはどこいったの?と聞きたくなります。

ある道具が犯罪利用されていようがいまいが、一人の消費者としては便利なら使うし不便なら使わない、それだけのことなんですけどね。暗号通貨以前に人類が発明してきた、インターネット、携帯電話、飛行機、車、包丁などの道具の中に、「犯罪利用を遮断したから信頼されて普及した」と言えるようなものは一つも無いと思います。

犯罪者が、まず使う。だから防御技術を先に開発し、利用者の信頼を得る――。
たとえば「携帯電話は犯罪者がまず使う。だから携帯電話を犯罪に使われても防御する技術を先に開発しよう」みたいは話は聞いたことがないのに、なぜか暗号通貨の場合だけ消費者はそっちのけで犯罪防止に前のめりになっているのが、非常に気持ち悪いんですよ。

優れた防御技術を備えた新しい暗号通貨を開発して、市場で既存の暗号通貨と競争しようと言う話なら否定はしませんが。

しかし犯罪防止を口実に、防御技術のない既存の暗号通貨に法規制の網をかけようという話なら、全くフェアではないのでやめてもらいたいと思います。

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2017年09月15日

差別する自由

きっかけは柴田英里さんのこのツイートだと思うのですが、
ツイッターやブログで「差別をする自由」が話題になっています。

ツイッターの反応は「そんな自由などない!」などと骨髄反射的に全否定するものが多く見られますが、もう少し落ち着いて考えてみましょうや。

まず第一に、「自由」の意味について。

自由や権利の概念が本来の意味よりも広くなりすぎてわけがわからなくなる現象は、今までに何度も見てきました。
表現の自由といった自由権の話をしている文脈で、家を燃やすとか人を殴るといった物理的暴力を行使することも「自由」の中に含まれると考えている人は、少なくとも表現規制反対派の中にはいないと思います。他害禁止原則は自由権の基本ですので。

柴田氏の発言における「自由」にも当然、物理的暴力は含まれないと解釈するのが妥当です。

次に、「差別」の意味について。

なるほど、

差別=「力づくで」不利益を与えること

と定義している人もいることはわかりました。そりゃ話が噛み合うわけがありません。

力づくではない「差別」もたくさんありますよ。
嫌いな奴を無視する、無職にはアパートを貸さない、映画館のレディースデー、女性専用車両、スーパーのシニア割引などなど。

@ある基準に基づいて,差をつけて区別すること。扱いに違いをつけること。また,その違い。 「いづれを択ぶとも,さしたる−なし/十和田湖 桂月」
A偏見や先入観などをもとに,特定の人々に対して不利益・不平等な扱いをすること。また,その扱い。 「人種−」 「 −待遇」
この辞書の定義にあるように、強制力を伴わない意味で「差別」という用語を使っている人もいます。私もその一人です。力づくで何かやる行為をピンポイントで表すには、「暴行」や「強要」といった別の用語を選びます。

特に、柴田氏の「差別する自由もある」の文脈では元々ヘイトスピーチのような差別表現のことを指していたのであり、「力づくで」どうこうする行為が含まれていると解釈するのは無理があります。

以上のような解釈から、柴田氏の「人間には差別をする自由もある」発言には何の問題もないと考えます。

参考ツイート:




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2017年09月10日

暗号通貨の利点

小椋 一宏さんのブログより。
夏休みの思い出づくりに暗号通貨マイニングをしてみたので、そのレポートをしてみます。
medium.com
たいへん面白い自由研究です。思い出づくりのために6万円をポンと投資してみるその姿勢が素敵すぎます。

電気代が確定しないことには何とも言えませんが、おそらく結論的には
儲かるか、というと多分もういまから参入しても儲からないと思う。
こうなるでしょうね。
誰でも新規参入できる完全オープンな市場で、電気代の高い日本のマイナーは最初から重いハンデを背負っているのですから、勝負は見えています。

今となっては直接採掘するよりも、ツルハシやジーンズを売る方がまだ望みがありそうです。そういう商売もやがて飽和して割に合わなくなっていくとは思いますが。

いずれにせよ、「いかにして金を稼ぐか」という視点で物事を考えなくなって久しい私にとっては、マイナーやトレーダーとして暗号通貨市場へ参入する動機は皆無なんですけどね。ただただ、一人の消費者として使える通貨の選択肢が増えればいいなと思っているだけです。

そして最大限に共感したポイントはここですね。
夏休みの暇な時間に考えてみた。Bitcoinは貨幣なのか。そもそも貨幣とは何なのか。不換紙幣になった時点で、それは本質的には何の価値もない紙切れだが、それをみんなが使えると信じているから価値がある。Bitcoinは所詮ただの情報じゃん、と思っていたが、それを言ったら貨幣も金やプラチナとは本質的に異なる、ただの紙切れなのだ。
そこまで考えると、Bitcoinもたいがい胡散臭いが、日本銀行券もおなじぐらい胡散臭いということに気づいた。
その価値の根源が人々の信用に依存しているという性質は、暗号通貨と日本銀行券に共通しています。気付いている人はまだまだ少ないようですが。

では、円とBitcoinの本質的な違いは、中央銀行の存在なのか……?
そう思います。
中央に管理者がいる日銀券と、いない暗号通貨(一部例外はあるようです)。

管理者がいないより、いる方が信用できると思いますか? そうとも限りません。たとえば今では完全に普及したインターネットにも中央に管理者はいませんが、その仕組みや動作が信用できないと思っている人は少ないでしょう。

日銀券だと通貨の供給量に上限はなく、日銀が必要と判断すればいくらでも増やすことができます。暗号通貨の場合、供給量の上限がオープンソースのコードで予め決まっている(これも例外あり)ので、誰かの独断で供給量を増やして価値を薄めることはできません。

「誰かを信用するリスク」自体を排除する(trustlessな)仕組みを用意したこと、これこそがブロックチェーンによる画期的な技術革新であり、暗号通貨最大の利点だと思います。

関連ツイート:
関連記事:
ツイッターを眺めているとこんなツイートが目に入ってきました。 それと、もう一度言いますが、あなたの言ってる「お金」はいったい誰が作り、誰がその信用を担保しますか? https://t.co/Dlb1OmUzDo— 住友陽文 (@akisumitomo)
koutou-yumin.seesaa.net


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2017年09月05日

公権力を利用して他人の自由を奪ってはいけない

うえしんさんのツイートより。

元記事はこちら。
EXILEのTAKAHIRO(32)との結婚と妊娠3カ月(来春出産予定)を1日に - Yahoo!ニュース(デイリースポーツ)
headlines.yahoo.co.jp
一般的にCMは契約書で、契約期間中の結婚や離婚、妊娠などが制限される場合が多い。

彼女の個別の契約内容を知ることはできませんが、仮にこのような制限があったとして、果たしてそれが「人権に抵触して奴隷になる歪みの元」であるから「法で抑止すべき」事なのでしょうか? そのような捉え方は根本的に何かが間違っているように思います。

一つは「人権」や「奴隷」の意味を履き違えていること。

たとえば「契約期間中は結婚しないこと」という条件が付いた契約を提示された場合、それに同意するかどうかは任意であり、誰も契約を強制することはできません。条件が気に入らなければ断ったり、交渉したりするのは本人の自由です。そしてその自由が「人権」です。

どのような条件であれ、任意の契約を結ぶことは何ら「人権」に抵触しません。法で強制されるNHKの受信契約とは違って断る自由があるのです。ましてや、法的にではなく物理的に拘束されて労働を強制されていた「奴隷」とは完全に異なります。

関連記事:
ダイヤモンド・オンラインの記事より。「結婚宣言」で大炎上!アイドルに禁欲を押し付ける日本の男の異常性
koutou-yumin.seesaa.net
netgeekさんの記事より。 【炎上】AbemaTVがタダ働きの奴隷を募集。「タレントに予算を使っているので時給0円です☆」テ…
koutou-yumin.seesaa.net

もう一つは、自分が好ましくないと感じる事柄をすぐに「法で抑止すべき」という方向へ持っていくこと。

いわゆる「規制脳」の典型と言える発想だと思います。なんというか、規制大国ニッポンではこの手の発想は既視感が半端なく、見るたびに絶望的な気分になります。

「独身条件付きの契約」自体を法律で禁止すればそりゃ一部の人には好都合でしょうが、自己の正義のために無関係の他人を巻き込んでもよいことにはなりません。公権力を利用して他人の自由を奪う行為。これこそが人権侵害であるという事が理解される日は来るのでしょうか…。

参考記事:


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2017年08月25日

国家が存続しなくても社会は存続する

マネーボイスの記事より。
日本は手遅れだ。どんな名政治家が出てきても、どんな提言が為されても、どんな少子化対策が実行されても「遅すぎる」ということに気付かなければならない。
www.mag2.com
鈴木傾城さん、煽りタイトルで釣るのは前回取り上げた記事と同じ芸風ですね。
もう、どんな名政治家が出てきても、どんな提言が為されても、どんな少子化対策が実行されても「遅すぎる」ということに気付かなければならない。
政治の力で経済を何とかしよう、という前提を捨てない限りはその通りでしょうね。

逆に政治の力が衰退して、大きな政府というモンスターが退治されるようなことになれば、日本経済の持続的回復も夢ではないと思います。

減り続ける若年層と、増え続ける高齢層の同時並行で、日本は今の社会を維持できなくなり、あと数十年で国家の衰退は目を覆うほどの惨状となる。

現代の社会保障制度が破綻する確率の高い2050年で、外部からの攻撃や侵略がなかったとしても日本の国家は維持できているかどうか分からない。

今の日本民族は少子高齢化が解決できないという一点で、絶滅が避けられないのである。日本社会は、持続可能な社会ではなくなった。
この手の悲観論を目にするたびに思うのは、なぜいつも「社会」≒「国家」または「政府」という前提で語るのだろうかと。

一般に「社会」の定義は「人間の共同生活の総称。また、広く、人間の集団としての営みや組織的な営み」ですので、国家の有無と関係なく存在するのが「社会」です。国家は社会の真部分集合、つまり「国家⊂社会」という関係になります。
220px-Venn_A_subset_B.svg.png
A=国家
B=社会

主語が「日本の国家は」なら正しいと言えることでも、主語が「日本社会は」まで広がると正しいとは限りません。この区別は重要です。

上で引用した3文の内容はどれも「国家」が主語なら正しいものの、「社会」が主語なら正しくありません。たまたまその時代に存在していた国家が衰退、消滅したとしても、社会が滅ぶわけではないのです。かつての大日本帝国政府や江戸幕府が滅んだときのように。

参考ツイート:

それ以前に、日本人は少子高齢化という「静かなる国家存続の危機」を止められないのだから、それを無視して日本に投資するということ自体が間違っている。
これも「国家」と「日本」の混同です。
「日本に投資」とは民間企業への投資を中心とする広い概念であり、国家(国債)への投資はその部分集合です。国家が現状のまま存続できないとしても、資本主義が終わらない限り民間企業は存続するでしょう。

日本は若年層の人口が消えて高齢層の面倒を見るために国家予算が消えていくので、当然だが技術の継承もできなくなり、技術革新も生み出せなくなっていく。
国家予算と民間企業の技術革新との間にどういう因果関係があるのかよくわかりません。あらゆる民間企業が国家と癒着し、補助金を吸い取っているという前提でもあるのでしょうか。

国家予算不足を補うための増税で民間企業が痩せ細っていくだろう、という話ならわかりますが。

いずれにせよ、もし国家が衰退して国家権力の及ぶ範囲が縮小していく未来が到来するのなら、癒着していたゾンビ企業は自然に潰れ、まともな民間企業が増税で苦しむことも無くなるのですから、日本社会にとっては好ましいことだと思います。

国家と社会は運命共同体どころか、むしろ利益相反の関係にあるとさえ言えるでしょう。

(つづく?)

関連記事:
先日ツイッターでコメントしたこの記事について。 病名は「超少子化」ではなく「社会保障依存症」が正しい。誤診に基づく処方箋は逆効果。制度の破綻は社会の破綻ではない。“日本は、死に至る病にかかっている。超少子化だ。”【参院選】日本はじんわりと滅ぶのか 「超少子化」という死に至る病
koutou-yumin.seesaa.net


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