2017年07月25日

貨幣の信用って誰かが担保しているのだろうか

ツイッターを眺めているとこんなツイートが目に入ってきました。

「もう一度」と言っているので元ツイートがどこかにあるはずで、これですかね。
(税や国家が無ければ)「貨幣の信用は何者が担保するのでしょうか。」という問いを発する人の頭の中には、おそらく「税や国家のおかげで貨幣の信用が担保されているはずだ」という前提が隠れているのだろうと推測できます。

しかしながら、政府や中央銀行が発行、管理する貨幣であっても、「貨幣の信用」が何者かによって担保されているわけではないと思うのです。

1万円札を差し出すと1万円分の価値の物と交換できるのは、どこかの誰かがその価値を保証しているからではなくて、1万円札を受け取る相手がその紙切れにそれだけの価値があると信じているからにほかなりません。もし1万円札にそんな価値はないと思っている人が相手なら、その取引は成立しません。別の決済手段を要求されるでしょう。

ですから、日本銀行券といえども人々の信用を失えば誰にも受け取ってもらえず、その交換価値を失って紙屑同然になることもあり得ます。国家も含め、「日本銀行券は絶対に紙屑になることはない」と保証している人や機関はどこにも存在しないのです。実際に70年前の日本では預金封鎖と新円切替によって旧円は紙屑になり、国家が発行しているからと安心しきっていた多くの国民が馬鹿を見たわけです。

誰もその価値を保証せず、人々からの信用に大きく依存しているという意味では、日本銀行券と暗号通貨(ビットコインなど)の本質的な違いはそれほど無いんじゃないかと思えてきます。現状では暗号通貨よりも日本銀行券の方が圧倒的に人々から信用されているだけのことで、将来それが逆転する可能性も十分あると思います。人々が自発的に暗号通貨を決済に使うようになり、グローバル通貨として広く流通している未来が来るとしたら、素晴らしいことだと思います。

あ、今すぐ日本円をビットコインなどに換えておけと言っているわけじゃないですよ、念のため。通貨はあくまでも決済手段ですから、その通貨で決済する用事もないのに持っていても仕方がありませんので。
関連記事:
cubさんのブログより。 ビットコイン・仮想通貨の投資って儲かるのか?個人投資家の立場で書いてみます。 | cubの日記 …
koutou-yumin.seesaa.net
去年書いたこの記事では「仮想通貨」と呼んでいましたが、不換紙幣よりも現物に近い性質があると知ったので今後は「暗号通貨」と呼ぶことにします。

参考ツイート:





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2017年07月15日

インフレ税が具現化した未来を想像してみる

橘玲さんのツイートより。
天文学的な数字まで膨れ上がった政府の財政赤字を、大増税や大規模な歳出削減で処理するのは政治的に実現困難な茨の道であるのに対し、インフレ税で処理するなら遥かに簡単ですからね。あえて困難な道を選択するより楽な方へ流れる可能性は十分に考えられます。

念のためですがインフレ税とは。
インフレ税とは、実際に税金が課税されるわけではないものの、インフレーション(インフレ)の進行によって民間が保有する貨幣価値が実質的に目減りして、実質的に民間から政府への所得移転が起こることをいいます。
日本は長い間デフレが続いたので、インフレ税なんて他人事のように思っている日本人が大多数かもしれません。しかしそれなりの資産を持っている人なら、もしインフレ税が具現化したら自分がいま持っている資産の購買力がどの程度目減りするのか、机上の計算をしておいて損はないと思います。

たとえば来年から毎年10%のインフレが進行していくと仮定します。10年後の物価は2.59倍になります。コンビニやマクドナルドの100円コーヒーが260円になり、ファミレスのワンコインランチが1280円とかになる世界です。これでも「ハイパーインフレ」と呼ばれるようなものに比べれば随分マイルドなインフレです。

日本円でタンス預金している場合、その購買力は1/2.59=0.39倍に目減りします。10年で61%のインフレ税納付。

日本円の定期預金で運用する場合、たとえば1年定期預金の金利がインフレ率に完璧に追従して10%だったとしましょう。複利運用で10年後には2.16倍になりますが、その購買力は2.16/2.59=0.83倍に目減りしています。10年で17%のインフレ税納付。

政府の金融抑圧政策により名目金利がインフレ率よりも低く、5%に誘導された場合。複利運用で10年後には1.48倍になりますが、その購買力は1.48/2.59=0.57倍に目減りしています。10年間で43%のインフレ税納付。

変動金利で比較的インフレに強いと言われる個人向け国債で運用する場合。金融抑圧がなく長期金利がインフレ率に追従したとしても個人向け国債の利率は6.6%にしかなりません。複利運用で10年後には1.67倍になりますが、その購買力は1.67/2.59=0.65倍に目減りしています。10年間で35%のインフレ税納付。利率の計算式が基準金利x0.66に変わって以来、個人向け国債も決して「インフレに強い」金融商品とは言えなくなっていることに注意が必要です。

このように、日本円の現金やそれに近い形の「無リスク資産」には、額面割れをするような価格変動リスクがない安定性と引き換えに、その購買力がじわじわと削られていくリスクがそれなりにあることがわかります。

株式などのリスク資産に付随する価格変動リスクと、無リスク資産に付随するインフレリスクはトレードオフの関係にあり、両者のいいとこ取りをしてどちらのリスクも無くすといったフリーランチはありません。自分がどちらのリスクをどの程度取ることができるかに応じて、適切な資産配分を決めるしかないと思います。

ちなみに私はリスク資産の方に95%以上配分しています。現金、預金は当面必要な分だけしか保有していません。無職無収入のリタイア生活者としては、数年に一度の○○ショックで名目資産残高が暴落するリスクよりも、インフレによって資産の購買力が目減りするリスクが具現化することの方が被害甚大だと思っているからです。

関連記事:
Kotaroさんのブログより。 定期預金でセミリタイア後のインフレは怖くないインフレになって、「預金金利<物価上昇率」となると預金の元本が目減りす…
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2017年07月02日

早期リタイアは「贅沢」なのか?

前回取り上げた記事の後半部分です。
今すぐに会社を辞めて、一生のんびりと暮らしたい。だが完全にリタイアする金はない。そんな人が選ぶのが、物価の安い東南アジアでの暮らしだ。
www.mag2.com
2000年の半ば頃、「タイで外こもりをしよう」と煽っていた人物がいた。外こもりに関しての著書も出していた人物だ。
これは安田誠さんのことでしょうか。
関連記事:
皮肉にも出版直後に著者の安田誠氏が殺害されたことで、ちょっとした人気本になっているようです。そういう不純な(?)人気を差…
koutou-yumin.seesaa.net
この人はタイで暮らす他人の金までFXで運用して吹き飛ばして、怒り狂った2人の男に殺された。
殺人の動機は怨恨でしたか。てっきり安田氏の資産を狙った犯行だと思ってましたが。

アーリーリタイアして「東南アジアで暮らしながらFXで金を稼ぐ」というアイデアは多くの働きたくない30代、40代を惹きつけたが、そのほとんどは成功していない。
そりゃそうでしょうね。FXやデイトレのようなゼロサムゲームで金を稼げると考えるほうがどうかしています。

2011年7月7日の朝日新聞は、現地の妻に現金も貴金属もすべて持ち逃げされ、不動産は借金の担保として入れられて取られた49歳のアーリーリタイアした日本人男性を取り上げていた。

彼は充分な資産があったが、何もしないうちにフィリピン妻に一切合切を持ち去られてしまったのだ。
充分な資産がある日本人男性が現地で妻を娶ってしまう…。これをカモネギ行為と呼ばずして何と呼びましょう。孤独耐性の低い人は、この男性を反面教師にして自分のトラップ回避術を磨けばいいんじゃないですかね。

男性に限らず、日本ではサッパリだった人が海外に出ると急に異性にモテたりする現象は、明白な危険信号です。

資本主義の社会の中で「稼ぐのを止める」というのは、よほどの資産がない限りは許されない贅沢であると考えるべきだ。
いやいや、そうやって無駄にハードルを上げなくてもいいのでは…。泳ぐのをやめると死ぬマグロじゃあるまいし。

生涯支出を上回る資産を先に稼いでしまえば、誰でも「稼ぐのを止める」ことは可能です。資本主義社会では許されないというのも真逆で、私有財産権が尊重される資本主義だからこそ、過去の稼ぎの一部を保存しておいてあとで使うこともできるのです。共産主義社会で同じことができるとは思えません。

第一、必要な分だけ稼ぐ生き方を「贅沢」と形容するのは、贅沢の意味を履き違えていると思います。
ぜいたく【贅沢】とは。意味や解説、類語。[名・形動](スル)1 必要な程度をこえて、物事に金銭や物などを使うこと。金銭や物などを惜しまないこと。また、そのさま。「贅沢を尽くす」「贅沢な暮らし」「布地を贅沢に使った服」「たまには贅沢したい」2 限度や、ふさわしい程度をこえること。また、そのさま。「贅沢を言えばきりがない」「贅沢な望み」[派生]ぜいたくさ[名]ぜいたくざんまい【贅沢三昧】贅沢のしほうだいをすること。「贅沢三昧に暮らす」ぜいた... - goo国語辞書は27万語以上を収録。政治・経済・医学・ITなど、最新用語の追加も定期的に行っています。
dictionary.goo.ne.jp
1 必要な程度をこえて、物事に金銭や物などを使うこと。金銭や物などを惜しまないこと。また、そのさま。
必要な程度をこえてもまだ金を稼ぐのを止めない生き方の方こそ「贅沢」なんです。必要以上に金銭や物を使わない節約系早期リタイアは、その対極に位置しています。

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2017年07月01日

そのリタイア失敗はメンタルの問題?

MONEY VOICEとかいうサイトにこんな記事がありました。
今すぐに会社を辞めて、一生のんびりと暮らしたい。だが完全にリタイアする金はない。そんな人が選ぶのが、物価の安い東南アジアでの暮らしだ。
www.mag2.com
たしかに数多くのリタイア事例の中にはこういう失敗例もあることは事実なんでしょう。成功例だけでなく失敗例も事実として知っておいて損はないと思います。

しかしこの記事では失敗例を針小棒大に一般化し、凡人がリタイアを志向すること自体が間違っているとでも言いたげな論調に終始しているので、大きな違和感があります。

人々がアーリーリタイア組を羨ましいと思っても、自分がそれを実行できないのは、「リタイアする金がない」ということに尽きる。
そう、これは正しい。
そこで思考停止せずに、「リタイアする金がある」と言える状態になるためにはどうすればいいのか、前向きに考えればいいのです。

いくらあればアーリーリタイアできるのかは人によって違う。自分が今何歳なのか、家族がいるのか、リタイア後にどんな生活をしたいのかで、まったく違ってくる。
これも正しい。
人それぞれに異なるであろう必要資産額を他人と比較しあうのは無意味です。関連記事:
読者の方から次のような質問のメールをいただきました。遊民さんは、何歳で、幾らの資産を持って早期リタイアを成し遂げたのですか?また月々の生活費の内訳や一日のタイムスケジュール等、可能でしたら今後の参考にしたいと思いますので、ご教授の程よろしくお願いします。おそらく他の読者の方も知りたいと思われる事をズバリ聞かれてしまいました。 ご存知の通り、当ブログでは具体的な資産額や生…
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しかしその直後に、
ただ年間300万円程度の生活を延々と続けるのであれば、1億円程度あれば何歳でアーリーリタイアしても問題ないと一般的には言える。
結局300万円、1億円といった絶対額を持ち出してきて「問題ないと一般的には言える」と書いてあって、なんでやねんとツッコミを入れるしかありません。

「仕事もしないでのんびり暮らす」ことの、本当の怖さ

東南アジアでは、1000万円や2000万円程度の貯えでアーリーリタイアする人たちも多い。タイでもフィリピンでも、そうした人たちが大勢いる。しかし、ほとんどが10年どころかほんの数年ももたないことがよく知られている。

アーリーリタイアは表面的には幸せに見えるのだが、資金が足りないアーリーリタイアの場合、精神的にどんどん追い込まれていくのである。特に海外アーリーリタイア組はそうだ。
「資金が足りないアーリーリタイア」ってしれっと書いてますが、前述の「リタイアする金がない」(本来はリタイアできないはずの)人がリタイアしている事例がここで唐突に登場します。リタイアする前から資金が足りないことがわかっているのなら破綻は必至であって、「精神的に」ではなく「物質的に」追い込まれてますよ既に。

彼らの失敗の原因は海外のせいでもなければメンタルの問題でもなく、ましてや「仕事もしないでのんびり暮らすことの本当の怖さ」でもなんでもありません。ただ「リタイアする金がない」ことに尽きます。

すべてのアーリーリタイア組に言えるのは、貯金を取り崩して生きることに対する底なしの不安感や焦燥感である。
この文脈でこれを書くってことは、「貯金を取り崩して生きる」=「資金が足りないアーリーリタイア」みたいな決めつけ、先入観があるように見えるのですが…。それとこれとは別です。

計算した結果資金が足りているなら「物質的」には問題ありません。それでも貯金を取り崩して生きていくことに不安が付き纏う場合に初めて「精神的」な問題へと切り分けられます。

ここでどうしてもメンタル面を克服できない人は不労所得とやらの獲得に精を出すことになるわけですが、私の場合は不安耐性が高いせいか、「不労所得?なにそれおいしいの?」状態で何の問題も無くリタイア生活を送っております。関連記事:
世の中には「不労所得でリタイアしよう!」みたいな怪しい話がそこら中に転がっていて、リタイアするためには労働所得の代わりに「不労所得」というものを手に入れることが必須であるかのように思われているかもしれません。 しかし、リタイア後の生活費をすべて不労所得で賄う必要はありません。 資産の取り崩しで賄っても一向に構わないのです。むしろ、その方が有利です。 なぜなら、「不労所得」はその全額が所得税の対…
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長くなってきたので続きは次回。

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2017年05月27日

「あなたの人生におカネはいくら必要なのか」を決めるのはあなた自身

東洋経済オンラインの記事より。
ファイナンシャルプランナー(FP)の岩城みずほです。この連載では、おカネの問題と人生の問題について、…
toyokeizai.net
「おカネ」というものを、合理的に、シンプルに、心地よい方法で取り扱うことができると、人は、より自由に、幸せに生きていけるのではないでしょうか。
同意。

人生に、おカネはいったいいくら必要なのでしょうか(「今、すぐに知りたい!」という方は、この記事の最終ページで、空欄の数字を入力してみてください。
シンプルに考えるならば、年間支出額に自分の余命をかけるだけで計算できるはずですが、最終ページのフォームを見たところ、年間支出額を入力する欄がどこにも見当たらないんですよね。「現役時に使える生活費」や「老後の生活費」という欄がなんと出力側にあるだけです。

実はこのフォーム、「あなたの人生におカネはいくら必要なのか」を計算してくれる仕様にはなっていません。現在の手取り年収や将来の年金収入見込み、現役年数と老後年数などの入力パラメーターを元に「生涯収入」の方を先に推計し、その金額から毎年支出してもいい金額を逆算する仕様になっています。

確かに生涯収入の範囲内に収まるように毎年の支出を計画していくことは間違ってはいません。しかし、この記事のタイトルには大きな違和感があります。「いくら必要なのか」はどこにも示されておらず、「いくら使ってもいいのか」が示されているだけだからです。結局、「あなたの人生におカネはいくら必要なのか」を決めることができるのは、他人が考案した計算式などではなく、あなた自身しかいないということだと思います。

早期リタイア志向の人間からすると、生涯収入ではなくまず生涯支出の方を先に推計して、その金額を稼ぎ切るためにあと何年現役でいればいいかという方向で計画していく方が色々とスッキリします。

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2017年05月23日

資産を減らさず「少し増やす」方法?

週刊現代の記事より。
足踏みしていた日経平均がまた上がり始めた。欧州の地政学的リスクが去り、この相場はしばらく続きそうだ。資産を1割増やそう、というのは欲張りすぎ。少しだけなら確実に増やせる方法がある。
gendai.ismedia.jp
うーむ、これは酷い。

ここまで酷いと逆に反面教師としての利用価値が高そうですが、ツイッターの反応を見る限りでは否定的なコメントはまだ非常に少なく、悪影響の方が遥かに大きいみたいですね。トホホ…。

「普通預金がいちばん損!」などと煽ってますが、この記事で紹介しているようなリスク資産と銀行預金はそれぞれ取っているリスクの種類が異なるため、単純に損得を比較することはできません。損得を語るなら同じ種類の商品同士でコストやリターン/リスク比などを比較する以外にないと思います。

せっかく色々とボケてくれているので一応ツッコミを入れていくとしますか。

日経平均株価はついに2万円を突破する勢い。今後、「増やし方」を知っている人と知らない人では、どんどん差が開いてゆく。まさに「いま動かないで、いつ動く?」という絶好のチャンスが到来している。
株を買う理由の中でも「株価が上昇しているから」というのは最悪の部類に入ると思います。「いま動かないで、いつ動く?」なんて煽り文句に騙されず、こんなになるまで動かなかったのに今になって動く理由がどこにあるのか、じっくり考えたほうがいいでしょう。

投資に詳しい知人に聞いたところ、日本株のみで運用する投資信託で、パフォーマンスがいいと評判のひふみプラスと、米国株に連動する投資信託netWIN ゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドをすすめられ、計1000万円の資金で昨年末に買いました。
本当に投資に詳しくて投資家の利益を第一に考えられる知人さんならば、こんな投信は絶対に勧めませんよ。前者の運用管理費用(信託報酬)は1.0584%、後者は2.052%です。平均1.5%とすると年間15万円ものコストを払っていることを自覚しているのでしょうか? さらに販売手数料も30万円ほど払っているはずです。

半年足らずで含み益が100万円だと喜んでいるようですが、手数料が安い投信を選んでいればそれが130万円だったかもしれないのに…。

老後資金確保のために、2倍、3倍の大勝ちでなくてもいいから、元本割れのリスクは回避し、何とか少しでも増やせないものか――。

絆アセットマネジメント社長の小沼正則氏は、近年そうした相談が急増しているとしたうえで、こうアドバイスする。
「元本割れのリスクは回避」するなら、銀行預金や個人向け国債以外の選択肢は無いのでは? 投資にフリーランチはなく、元本割れのリスクを取らないのであれば実質リターンは期待できない、という鉄則を淡々と伝えるのが正しいアドバイスというものでしょう。ところがどっこい、

例えば、インド株に連動するイーストスプリング・インド株式オープンなどが有望です。
販売手数料3.78%、運用管理費用1.92516%。こんな投信が「有望」とは…。

不動産関連で注目されている変わり種の投資法が、みんなで大家さんだ。

これは、一口100万円から全国各地の店舗やオフィスビルなどの「共同大家」になり、その賃貸利益から5〜7%程度の分配金を得るというもの。'07年の開始以来「一度も想定利回りを下回ったことがない」という超安定運用が売り文句である。

自分でマンションやアパートのオーナーにならずとも、不動産投資の「おいしいとこ取り」ができ、さらにリスクも小さいという密かな有望株だ。
そんなうまい話はない、これに尽きます。
本当にうまい話があるなら、いちいち個人投資家を募らなくても、運用先がなくて困っている銀行などの機関投資家が既に投資しているはずだからです。そして市場原理によって裁定が働き、うまみは消失してリスクに見合った期待リターンに落ち着きます。

「みんなで大家さん」の場合、リターンを過大に見せているか、リスクを過小に見せているかのどちらか(または両方)だと思われます。

投資に興味はあるけれど、虎の子の老後資産は傷つけたくない――そんな読者は、今回紹介した「減らさず、少し増やす」堅実な投資法を参考にしてほしい。
「減らさず」と言いつつ資産が減るリスクがあるもんばっかり紹介してるやないかい!(裏手で小突く)

ほとんど漫才のネタのような記事だと思いました。

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2017年05月16日

クローズアップ現代+「先行き不安病を斬る! わが家のマネー防衛」



先月放送された番組です。あの山崎元氏が登場すると聞いて見てみました。

VTRに登場する一般人がツッコミどころ満載なのは毎度お馴染みのNHKクオリティー。しかしスタジオに戻り、「間違った投資が多すぎる!」というテロップ付きで登場する山崎元さんのコメントはどれもこれも秀逸でした。短い発言時間の中でよく要所を押さえてます。

彼のような投資家サイドに立つ評論家がもっとメディアに露出するようになれば、日本の投資家の未来も明るいと思います。

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2017年04月25日

早期リタイアを目指してるのに実際には仕事を辞めないって、意味なくない?

ちゅり男さんのブログより。
こんにちは。 自分がブログをやり始めてから、必然的に他の人のブログを拝見する機会が増えました。 株式配当金やGoogle adsenseなどの収入だけで暮らす生き方を目指している方も結構いらっしゃるようですが、私には(チキンなので)怖くてとてもできません。 今日はその理由について考えてみたいと思います。
shinkei807.hatenablog.com
これはずいぶん奇妙なタイトルの記事が目に飛び込んできたぞと思いました。早期リタイアを目標にしてる人に向かって、仕事を辞めないことを勧めるなんて思いっきり矛盾してるような…。

私が根本的にチキン野郎であるという後ろ向きな理由以外に、人的資本という観点から考えると仕事を辞めるのは資産形成においてどう見ても不利な選択だからです。
なるほど。
「資産形成」の観点に絞るなら確かに不利です。
しかしながら、(早期)リタイアというライフスタイルは基本的にその「資産形成」を終えた人が選択するものであって、リタイアした後はもう資産形成の観点から物事を考える必要はなく、人生の残り時間とにらめっこしつつ資産防衛や資産消費のフェーズへと移行していくものだと思っています。関連記事:
前回の記事とよく似たことが書かれている記事がありました。 誠 Biz.ID:結果を出して定時に帰る時短仕事術:人生の前半では時間を売り、後半では時間を買う:年を重ねてアルバイトをやったり、就職して会社に入ると、少しずつ自分が管理できるお…
koutou-yumin.seesaa.net

既に十分な資産形成ができているにもかかわらず、資産形成期に必要だっただけの理由を持ってきていつまでも仕事を辞めないのは、経済的リスクばかりに目が行ってしまって大事な目標を見失ってしまう「悪い例」のような気がしてなりません。

関連記事:
橘玲公式サイトより。 アベノミクスがコケても大丈夫! 臆病者のための「資産防衛術」2016〈週刊文春〉 | …
koutou-yumin.seesaa.net
昨日の記事で紹介した『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』では、安定した給与収入を生み出す自分自身という人的資本を、1億円程度の現在価値をもつ「サラリーマン債券」とみなす考え方が出てきます。 確かに面白い考え方だとは思いますが、一晩考えた結果、私はこれは誤りであるとの結論に至りました。 なぜなら、金融資産として…
koutou-yumin.seesaa.net


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2017年04月18日

名目賃金アップでインフレになると労働者は豊かになる? 貨幣錯覚について学べる教材

ツイッターを眺めていると、あるツイートが目に入ってきました。名目賃金と物価の両方がほぼ同じ倍率で上昇した世界の方が、(労働者にとって)かなりマシだと言っているようです。

いえ、そんなはずはありません。実質賃金は上がっていないので、控えめに言っても労働者の豊かさは変わりません。名目賃金上昇に伴う税コスト等の増加まで考慮すると、労働者は今より貧しくなります。既にcubさんやmotoさんが指摘されている通りですね。


元ツイートがリツイート回数1800超の人気を博している事実は、人々が「貨幣錯覚」から逃れることの難しさを物語っています。長い不況時代を過ごし、マスメディア等を通じて「デフレは悪」と刷り込まれてきた日本人には尚更その傾向が強いのかもしれません。
ja.wikipedia.org
人々が実質値ではなく名目値に基いて物事を判断してしまうこと。 本来、貨幣価値の変化を考慮した購買力によって判断しなければならない時に、金額を通じて判断を行なってしまうこと。


こんなツイートも500回以上リツイートされています。
その購買力がどう変化しているかを見ることなく、額面だけを見て800>430だから得だと判断する、これがまさに貨幣錯覚そのものです。

それぞれ手元に残ったお金であと何個ビッグマックを買えるか計算すればわかります。
前者:1.16個
後者:1.14個
手元に残るお金の購買力は増えていません。「どう見ても」と言いつつ見ているのは名目の数字のみで、実質で見ることを全くしていません。

貨幣錯覚は経済に疎い一部の人だけが陥る罠というわけではなく、人類の脳の奥深くに刻み込まれた認知の歪みであり、錯視と同じようなものです。一般人よりもお金の知識に富んでいるはずのFPの方でさえあっさりと貨幣錯覚にやられている例もあるので、この手の話が出てきたときは相当注意深く振る舞う必要がありそうです。

関連記事:
竹本さんのブログより。ゼロ金利!親より貧しい老後生活にな…
koutou-yumin.seesaa.net
Kotaroさんのブログより。 貯金を取り崩す生活は不安か
koutou-yumin.seesaa.net
とよぴ〜さんのブログより。 1年貯蓄・年7.388%だと…アラフォー世代が生まれた頃は投資を必要としなかったんや…
koutou-yumin.seesaa.net


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2017年03月29日

インデックス投資の面白さは節約の面白さに似ている

夢見る父さんさんのブログより。
 ちょっと前にインデックス投資家は投資家かみたいな話しがでて、個人的には何でもかまわないのだけど、インデックス投資は面白くないという結構ありがちな意見がでていました。僕の場合、インデックスに限らず投資の面白さというのが分かりません。  参加しました。下のボタンを励みのために押して頂ければ幸いです。...
yumemirutosan.blog.fc2.com
ちょっと前にインデックス投資家は投資家かみたいな話しがでて、個人的には何でもかまわないのだけど、インデックス投資は面白くないという結構ありがちな意見がでていました。
そういう話があったことを水瀬さんのブログで知って驚きました。投資家の定義については辞書に載っている通り、で終わる話だと思います。

他方、インデックス投資が「面白い」か否かというテーマなら、ひとそれぞれの嗜好や感性の違いによって答が分散するはずです。確かに、インデックス投資家自身も含めて「面白くない」と答える人が多数派になりそうですが。

用語の定義の問題と個人の嗜好の問題を混同するから、話が明後日の方向へ向かうのではないでしょうか。

僕の場合、インデックスに限らず投資の面白さというのが分かりません。
私の場合だと、そもそも投資は一定の目的を達成するための手段にすぎないので、面白いか否かという切り口で捉えたことが今までは無かった、というのが正直なところです。

この機会にインデックス投資の面白さについて初めて考えてみました。

私がインデックス投資を選択している最大の理由は、効率的市場仮説の下では他の投資家を出し抜いて市場平均を上回るリターンをあげ続けるのは難しく、仮にそれができたとしても割に合わないと思うからです。

たとえば学校の期末試験なら、時間をかけてしっかり勉強すれば学年平均以上の点数を取る可能性は非常に高くなりますし、遊び呆けて全く勉強していない人が平均点を取れるなんてことはまず起こりません。

ところが株式投資の場合は全く異なります。市場が非常に効率的で僅かな歪みしかないので、じっくり時間をかけて銘柄の取捨選択を行ってもそれに見合った期待リターンの上昇はないし、普段から遊び呆けている人でもインデックスファンドを買うだけで平均点を取れてしまいます。このような金融市場特有の法則を抜け目なく利用している点が、インデックス投資の面白さだと私は思います。

今では当たり前のように誰もが利用していますが、インデックスファンドは世紀の大発明です。「人生の限られた時間を投資に費やすことなく、ほんの僅かな信託報酬を払えば平均点が取れる」ことのありがたさは計り知れません。学生時代、試験勉強に毎度うんざりしていた(もっと遊びたかった)私からすると、夢のような「お得感」があります。超お買い得。今風に言うと、コスパ良すぎ。

このあたりの感覚は、節約術において効用を下げずにコストを下げる方法が見つかった時の面白さにも通じるものがあると思います。インデックス投資の場合は、効用(期待リターン)を下げることなく、時間や労力を大幅に節約できるのが魅力です。節約術の中でもこれほど効果の高い方法は他に見たことがありません。

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