2017年06月16日

『利己主義という気概ーエゴイズムを積極的に肯定する』 アイン・ランド(著)



今は絶版になっているのでしょうか、アマゾンの最安値は4,708円になっています。もちろん私は図書館で借りました。

アイン・ランドはロシア出身のアメリカ人作家で、オブジェクティビズム(客観主義)という聞き慣れない名前の思想を創った人です。

本書では一貫して「客観主義」という訳語を採用していますが、客観主義でググると主に刑法の用語が上位に出てきて紛らわしいので、オブジェクティビズムと呼びます。

オブジェクティビズムは古典的自由主義やリバタリアニズムとの共通点も多く、その部分はすんなり理解できたものの、特に前半に難解なところが多くてかなり読み飛ばしました。

p.183
どんな人間にも、他人に対して、彼や彼女が選択してもいない義務を課す権利などない。報酬のない仕事をさせる権利もなければ、強制的な奉仕を課す権利もない。「他人を奴隷にする権利」などというものはない。
権利というものは、他人による権利の物質的実行、つまり強制というものを含まない。
p.185
次のことはきちんと覚えておいていただきたい。権利とは、人間の行動の自由を定義し保護するが、他人に対しては何の義務も強制しない道徳的原則である。
自由主義の土台になる重要な定義です。厳密に言うと「何の義務も強制しない」わけではなく、「他者侵害しない義務」や「合意した契約の履行義務」だけは強制します。

アイン・ランドが言う「権利」とはつまり、自由権だけを指していて、それ以外のものを「権利」と呼んで主張したり保護したりすることはできないと言っているようです。

実際に、今の世の中で使われている「権利」や「人権」という言葉の中には、上記の定義を満たしていないものが多くあります。先日ちらっと言及した「社会権」もその一つです。

社会権の代表格である生存権を例に考えてみます。
生存権 - Wikipediaより。
生存権(せいぞんけん、フランス語: droit à la vie、ドイツ語: Recht auf Leben、英語: right to life)とは、人間が人間らしく生きるのに必要な諸条件の確保を、国家に要求する権利[1]。
「国家に要求する」とありますが国家の財源は国民に課す税金ですから、「他人に要求する」のと同義です。これは、アイン・ランドが言うところの「他人に対して、彼や彼女が選択してもいない義務を課す」行為に当たります。そんな「権利」などないというアイン・ランドの意見に同意します。

権利の数や種類は多ければ多いほどよいというものではありません。あれもこれも権利だと言って保護を求め始めると必然的に自由権との衝突は避けられなくなりますし、どうやって権利同士を調整するのかという問題が発生し、公権力が介入してくる隙ができます。そしていま日本で現実に起こっていることは、政府が各種社会権の保障(生活保護、健康保険、年金、介護、保育など)を口実にして自由権の侵害を拡大する悪夢のようなシナリオです。

もしシンプルに自由権だけを保障する世の中だったとしたら衝突は起こりません。自由権の中に「他者の自由権を侵害しない」という衝突回避のルールが内包されているからです。権利の衝突がなければ政府が余計な裁量権を持つこともなく、意思に反して個人の財産が奪われることがない理想的な社会になると思います。

関連ツイート:


参考記事:
Ayn Rand, The Virtue of Selfishness : A New Concept of Egoismの邦訳。サンデルブームもあって、日本でも「リバタリアニズム」という言葉がようやく知られるようになった。本書の著者であるアイン・ランドはリバタリアニズムの誕生に多大な貢献をした作家、哲学者として知られる。彼女の徹底した個人主義・自由主義の思想は、直接・間接を問わずノージック、ロスバード、ブロックそしてD・フリードマンといった主要なリバタリアン理論家に圧倒的な影響を与えた。前FRB議長だったアラン・グリーンスパンがランドの忠実な弟子だったのは有名な話だ(「肩をすくめるアラン」)…
slumlord.hatenablog.com



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2017年05月03日

『自分の時間を取り戻そう』 ちきりん(著)



p.52-53
なにをやるにしても自分の貴重な資源を最大限に有効活用できる生産性の高い方法を見極め、可能な限り高い成果を得る、そういう方法を身につけないと、やりたいコトをすべてをやれる人生は手に入りません。
大事なことは日々生産性を意識し、仕事や生活の生産性を高める方法をトライアンドエラーで身につけていくことです。
たしかにこれは重要な視点です。生産性は高い方が低いよりも豊かな人生を送ることができるのは間違いないでしょう。

ただ、その結果として「やりたいコトをすべてやれる人生」が手に入るかと言うと、それはどうかなと。時間もお金も有限である以上は、その人の「やりたいコト」がその範囲内に収まっているかどうかで決まることだと思います。「やりたいコト」の量が身の丈に合っていない人は、どんなに生産性を上げたところで、それらをすべて手に入れることは叶わないでしょう。

p.53
序章に出てきた4人は、みんな目の前の生活に追いまくられています。こんな状態を続けていてはお話になりません。彼らはまず、自分の問題の源が「生産性が低いこと」だと理解する必要があります。
「生産性が低いこと」も問題の一因ですが、そもそも背負っている仕事(家事や育児も含む)の量が多すぎることも主因の一つです。つまり(仕事量/生産性)のレートが高すぎるのです。目の前の生活に追いまくられないためには、分母の生産性を高める方向だけでなく、分子の仕事量を減らす方向でも改善は可能です。むしろ後者の方が個人の能力に依存せず、誰でも簡単に実行できるのではないでしょうか。

以前読んだ『ゆるく考えよう』に書いてあったのは、人生は早めに諦めようとか、目標は低く持ちましょうとか、明らかに「意識低い系」な内容が中心だったのですが、本書では一転して「意識高い系」な内容が中心になっていて、そこが少し残念ではあります。

ブログネタ的には面白いポイントがいくつかあるので、追って記事にするかもしれません。

関連記事:
著者本人の紹介記事はこちら。 「ゆるく考えよう」  …
koutou-yumin.seesaa.net
これは「働き方」の本だから無職の私にはもう関係なさそうかな、と想像してましたが、読んでみたら共…
koutou-yumin.seesaa.net


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2017年04月11日

『ひとりぼっちを笑うな』 蛭子能収(著)



悪い意味で期待を裏切られた本でした。

タイトルだけ見れば、蛭子さんも私と同じく孤独をこよなく愛する人なんだろうと想像してしまいますが、「おわりに」の直前にはこんなことが書いてあります。
p.225
『ひとりぼっちを笑うな』──この本には、そんなタイトルをつけてみました。でも、僕が一番言いたいのは、ひとりぼっちを笑わないことではないかもしれない。
(中略)
それは、ひとりぼっちでいることをけっして笑うことなく、そんな自分を微笑みながらいつでも受け止めてくれる人を見つけること。
あれ? 蛭子さんの孤独観ってぜんぜんフツーじゃん、というオチでした。実際、彼は人生のほとんどを家族と共に過ごしてきたわけで、物理的にも精神的にも全然「ひとりぼっち」ではないのです。そんな人が無理に孤独について語るとこうなってしまうのだな、という違和感を覚えるところが多い本でした。

50代で奥さんを亡くしたときにネガティブな意味の孤独感が極まった経験が書かれているあたりからも、彼が孤独好きの人間でないのは明らかですし、その後速攻で再婚に走ったりするのも、典型的な寂しがり屋さんの行動パターンと思われます。

p.177
基本的にひとりでいることが好きですけど、ひとりぼっちが好きなわけじゃないんです。
というのも、正直わけがわかりません。「ひとりでいること」と「ひとりぼっち」は何が違うのでしょうか。関連ツイート:

p.213
●人生の目標は死なないこと
なんて書いてあるのにも驚きました。
どうやっても達成不可能な目標と思われますが…。不老不死の技術革新にでも期待しているのでしょうか。

あと、漫画家という職業柄、67歳の時点でも頭の中にリタイアという概念は無さそうです。ギャンブルに相当つぎ込んでいるようですし、稼ぎが少なければ少ないなりの生活にすればいい、みたいな記述もあることから、収入と支出が比例するタイプの人かもしれません。

他にもツッコミどころは沢山ありましたが、これから細かくツッコんでいく記事を書くかどうかは考え中です。

関連記事:
ブログ開設6周年にコメント下さったretire2kさん、mushoku2006さん、mikeさんありがとうございます。 mikeさんのコメントに次のような質問がありましたので、お答えしたいと思います。 はじめまして。 ブログ楽しく読んでます。 以前はセミリタイアしてて、今は正社員してます。 セミリタイアしていた頃は自由でしたが、将来…
koutou-yumin.seesaa.net

参考記事:
去年の2月15日に、「蛭子さんを見習って自由に生きよう!」という記事を書いた。「ひとりぼっちを笑うな」がベストセラーになっているというニュースを受けたものだ。その時、読みたいと思って図書館に登録したのだが、あれから早1年。やっと順番が回ってきた。
worldsend.blog.jp




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2017年01月18日

『29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた』 ITTIN (著) その5



p.145
私の場合は資産が1400万になってからようやく重い腰を上げ、預金の一部を株や投資信託に振り分けることにし、分散投資を開始しました。そんな人間もいます。他人がどうであるとか、平均投資額がいくらだとかは関係ありません。
まさに。すべては自分次第ですね。
いくら他人に「円預金に全力投資をすることにもリスクはある」と言われようとも、毎日どんどん価格が変動していくリスク資産なんて怖くて持てないと本人が思っているなら、やはり何もしないことが正解になるでしょう。そういう人が無理をしてリスク資産に手を出すと、ちょっとした○○ショックが来ただけで心が折れてしまい、途中退場して大損するという最悪のパターンが待っています。

p.156
投資を行うかは世間の風潮や流行り廃りではなく、自身の人生から見出すものです。
(中略)
長期で投資に臨む場合には、上がる時も下がる時も、自分自身が他者の意見にぶれずに続けられる投資を選びたいと思っています。
同意。
周りに流されやすい優柔不断なタイプの人は、投資に向いていないと思います。

ちなみに私は、リタイアする前もした後も「上がろうが下がろうが現金が必要になるまでは売らない」というシンプルなルールだけはブレずに続けていますが、それ以外の部分はわりと大雑把で結構ブレてることもあります。

p.162
確定拠出年金のサイトにログインして見直したところ、年率1.8%の報酬が差し引かれる超・高コストのファンドにも投資していたことがわかりました。
(中略)
断末魔のごとき悲鳴を上げながら、積立を中止しました。
恐ろしや〜。

p.163
現に、知識のなかった新入社員の私には区別がつかず運用商品に取り入れてしまったのです。
「無知は損なのだな」と思った次第です。
私らの時代だと新入社員を嵌め込む金融商品といえば生命保険でしたが、今は確定拠出年金にも注意が必要なのですね。

p.178 (FXでGBP/JPYを損切りした話)
私のポンドちゃんは約3万5000円の損失を出してお亡くなりになりました。
FXでJPY売りポジションを持ち続けて為替差損でやられるのはよく見るパターンですが、これだけ少額の授業料で最初に損失を経験できた事は逆に良かったと思います。もしビギナーズラックで円安方向に動いて利益が出ていたとしたら、
p.180
為替の期待リターンは金利を織り込んでゼロであり、長期的に高金利通貨がマイナスの方に動いていくとしたら、長期で保有する意味はなく、手数料や税金分リターンはマイナスと考えるのが相当ではないかと思いました。
(中略)
長期的に投資するのであれば、将来的な成長が期待できる資産をメインにしよう、と思いました。
この重要な気付きを得ることもないまま、FXにお金を注ぎ込み続けていたかもしれませんからね。

p.180-181
この他にわかったのは、「含み損の状態でもサックリ忘れて日々を過ごせる」という自分の性格です。許容内であれば、口座の状況を気にせずのほほんと日々を過ごせるのです。
これは私も同じです。この性格が幸いして、2008年のリーマンショックで資産が40%近く減っても狼狽せずに、嵐が過ぎ去るのを待つことができました。長期投資におあつらえ向きの性格だと思います。

p.198-199
コツコツ積立投資においては私の投資成果を反映する「勝ち負け」は今後数十年以上にわたり、決定しません。あるいは、天に召されるまで決着しないかもしれません。
これ、長期投資に欠かせない大事な視点です。短期的な結果を見て一喜一憂することは慎まなければなりません。

私の場合は長期投資を継続していく中で、そもそも一般に言われている「勝ち負け」なんて実はどうでもいい事なんじゃないのと思えてきました。名目リターンがプラスなら勝ちでマイナスなら負け、というほど単純なものでもなく、自分の人生とは何の関わりもない他人とリターンの優劣を競っているわけでもなく。要は、自分の人生の総コストを賄えるだけの購買力さえ維持できればそれでよく、この結果が私にとって唯一の「勝ち」なのかもと思うようになりました。

本書の読書録は以上になります。ITTINさん、いろいろなネタの提供ありがとうございました。

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2017年01月16日

『29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた』 ITTIN (著) その4



p.117
貯金や投資、これに費やす時間や労力自体は極力削減する方が望ましいです。貴重な努力や時間を使うなら、こんなものではなく人生を豊かにする別の価値あるものに使えばいいでしょう。
同意。
貯蓄するための面倒な仕組みも導入しないに越したことはなく、何もしなくても気付いたら貯まっていたという天然貯蓄体質の人が最強です。投資の場合も、同じリターンを得るのに消費した時間が多ければ多いほど、割に合わなくなってゆきます。故にほったらかし投資家が最強ということになります。

実は貯蓄や投資以外にも、人がお金を獲得するために時間や労力を投入しているものがもう一つあります。それは労働です。ほかと比べてこれに費やされる時間や労力の量が半端ないだけに、人生を豊かにするには労働効率を最適化して、人生の総労働時間を極力削減することが望ましいという考えが、早期リタイアを志向する人の頭の中にはあります。

p.140
実際に投資を始めるかどうかはさておいて、私は早いうちから投資(人生のお金)について考えた方が良いと思っています。練習して技術を身につけるなどではなく、「お金について考え、意識し、勉強できる時間が多くなる」からです。始めるのが早ければ早いほど、知識を得るための時間が多くなるのです。数ある金融商品の特性や税金の仕組みについて、焦ることなく勉強することができるのです。私たちは、自ら勉強しなければ、お金について全く無知なのです。
その通りですね。
人生にタイムリミットがある以上、たとえば50代になってからやっとお金の知識が身に付いたとしても、「時既に遅し」である可能性が高いです。

私も20代の頃は本当に無知だったなあと思います。もっと早くいろいろなことを知っていれば貯蓄や投資の効率も良くなり、あと数年早くリタイアできていたのではないかと思うほどです。自らの無知が数年分の時間を無駄にしたとも言えます。しかし当時はインターネットさえまだ普及していなかった時代ですから、無知を治すには数少ない良書に出会う幸運が必要だったわけで、仕方なかったんだと言い訳しておきましょう。

現在のようにインデックス投資家ブログ、節約ブログ、リタイアブログ等が満ち溢れた時代に生きている若者は、本当に恵まれています。私のような世代と同じ言い訳は通用しませんので、しっかりと知識獲得に励んでくださいね。

(つづく)

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2017年01月14日

『29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた』 ITTIN (著) その3



p.84-85
 貯金のPDCAの「見直す」ということにおいて、大体何にいくら使っているのか、支出を大雑把にでも把握する必要があります。あくまでこの「支出を把握する」という目的を達成するための手段の一つが家計簿であるだけであって、方法は一つではなく家計簿でなくとも構いません。支出を把握しているなら家計簿など不要です。
 ただ、現実的に、記録をつけずに支出を把握できていることはまれです。
同意。
どんな人生設計をするにせよ、現在の自分の人生にかかるコストを知ることは最優先事項です。それすら面倒くさいのなら人生設計は不可能でしょう。ノープランで生きるのもその人の人生なので否定はしませんけど。

支出を把握する目的によって適切な手段も変わってくるので、「家計簿」という体裁にこだわらずに柔軟に考えたらいいですね。たとえば節約目的なら使途別に分けた普通の家計簿が適していますが、現在の資産残高でリタイア可能かどうか判断したいだけなら日付や使途さえ記入不要で、支出金額だけを淡々とスプレッドシートに入力していき、年末にsumを取るだけでも十分だったりします。収入の部も不要。こんなものを「家計簿」とは呼べないでしょうけど、目的には合致した手段です。

p.86
 参考までに私の家計簿のつけ方をお伝えしておくと、お店でもらうレシートやクレジット明細を取っておき、10日ごとにエクセル家計簿で集計して月末に締めるという、それなりに「めんどくさい」方法を採っています。
 大体自分の行動を思い出せるのがそれくらいで、10日程度の支出なら集計に時間も手間もかからず、かつ先述したPDCAの見直しにもちょうど良い間隔だからです。
 人にとっては「めんどくさい」作業かもしれませんが、私にとっては習慣化しているため苦ではありません。
なるほど。
私の場合、まだまだ現金払いしかできないことも多く残っているので、クレジットカードなどの明細はあてにせず、毎回きちんとレシートを受け取って、出来る限り当日中に家計簿に入力することを習慣化しています。レシートが無い支払いがある場合、少し先延ばしにするだけですぐに忘却しがちな記憶力しか無い私にはこの方法が合っています。確かにどんな付け方でも慣れてしまえばどうということはありませんね。

と言いつつ、家計簿をつけ始めたのは早期リタイアを意識し始めた35歳あたりからでしたけどね。年間支出額が分からないことにはリタイアに必要な資産額も分からないので、必要に迫られて始まった習慣です。ちなみにPDCAサイクルのようなプロセスを取り入れた経験は、今も昔もありません。

関連記事:
半年前、家計簿の付け方で取り上げたばかりのオンライン家計簿「ココマネ」が、12月25日でサービス終了となります。 【重要】ココマネ サービス終了のお知らせ|ネット家計簿ココマネ どうせなら31日まで使わせて欲しかったなあ。年の途中で家計簿切り替えると、年末の集計の手間が…
koutou-yumin.seesaa.net

(つづく)

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2017年01月12日

『29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた』 ITTIN (著) その2



p.50-51
「老後や貯金のために生きてるの?」
という、要は「若い時に貯金することが機会の損失になっている」ことを危惧する意見があります。「貯金」とは「機会損失」か?という疑問に対して、私は必ずしもそんなことはなかろうと考えています。
(中略)
貯金とは機会の損失ではなく、むしろ逆。人生の選択肢を広げる(機会を得る)手段であると考えています。
ここはちょっと違う気がして逆ではなくて両方、つまり貯金とは機会の損失であると同時に、機会の獲得でもあるんじゃないかと。若い時に稼いだけど支出をしなかったお金は、若い時の選択肢を狭めた分だけ将来の選択肢を広げていて、逆に若い時に多く使うタイプの人は将来の選択肢を犠牲にして現在の選択肢を広げている。このようなトレードオフの関係になっていると思います。たとえば20代で隠居した大原さんのように、将来重視型の人生設計とは対極的な選択をした人を思い浮かべると、トレードオフの関係がよく見えるかもしれません。

若い時にたくさん稼いで貯金することは、稼ぐために消費した時間や、使わなかったお金の分だけ若い時の機会損失になっているという指摘は、(もう若くない私にとっては残念な)事実でしょう。だからといって「老後や貯金のために生きてるの?」という疑問を、まだ余命の長い20代の人に投げかけるのも奇妙ですけどね。それは40代以上の人に投げかけるべき疑問ではないかと思います。

将来重視型の堅実な人生設計をしている人ほど、そして若い人ほど、今そこにある機会損失には気付きにくい、そんな傾向があるような気がしています。人生の残り時間が減ってくると嫌でも気付いてしまいますからね。

p.52
お金の目的は後から決めることもできるのです。今でなくとも、いずれ必要になる時が来るでしょう。
そうですね。
私が29歳のときも、何のために蓄財しているのかはまだ決めていませんでした。早期リタイアという目的を意識していたのは、現役最後の5年間ぐらいのものです。つまり35歳あたりまでは、何に使うかを決めないままとりあえず貯めていただけでした。そうやって漫然と積み上げてきた資産が、今こうしてリタイア生活のために有効に使われているわけです。結果論になってしまいますが、早期リタイアなんて眼中に無かった頃からお金を貯める習慣が身に付いてたのは良かったと思います。

(つづく)

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2017年01月10日

『29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた』 ITTIN (著) その1



図書館で予約して忘れた頃に回ってきました。著者はこちらのブログでお馴染みのITTINさんです。以前からブログは拝読しているのでほぼ違和感なく読めました。

p.41
現金と預貯金だけで資産を持っている状態、つまり「何もしない」という選択をした状態は、言うなれば「資産の全てを日本円に全力で一括投資をしている状態」のように私には思えました。
同意。
日本円や日本国債への投資は決してノーリスクではないのですが、それらは一般に「無リスク資産」などと呼ばれているので誤解している人も少なくないと思います。

日本円に限らず現預金の何が怖いかというと、政府の通貨政策、金融政策のさじ加減ひとつで価値をコントロールされてしまうことです。理論的には、銀行預金の金利が市場原理の下で完全に自由に決まるのであれば預金金利もインフレ率に追従するはずですが、いま目の前でアベノミクスのマイナス金利政策が行われている例があるように、実際には政府が介入して市場を歪め、金利を誘導したりすることが行われやすいのです。通貨が持つこの性質は非常に気持ち悪く、長期保有するには向いていない資産クラスだと思います。

p.43
私は世界分散投資をしています。
世界中の株式、世界中の債券、世界中の不動産(REIT=不動産投資信託)、そして日本円。
(中略)
世界のどこかで何かが起きても、私の資産が守れるようにです。
同じく。
現預金以外の資産クラスであれば、政府の介入によって価値がコントロールされることは起こりにくく、市場原理の下で適正な価格が形成されやすくなります。

そして、株式という資産クラスを持つと決めたら、世界中のすべての株式に分散する市場ポートフォリオが最も合理的な選択となります。もっとも、すべての株式と言っても限界があるのでそれに近いもので十分なのですが。

関連ツイート:

(つづく)

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2016年12月20日

『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』 岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著)



アマゾンのレビューでは非常に評価が高い本です。
しかし、リタイア後は勿論のこと、会社員時代にも対人関係であれこれ悩んだ記憶が無い私にとっては、全くミスマッチな内容の本でした。

こういう悩みならこう考えればいい、という示唆に富んでいるらしいのですが、どれもこれもピンとこないものばかりで、逆になぜそんな回りくどい思考法で解決しようとするのか分かりませんでした。もっとシンプルに、人は人、自分は自分、という考え方では解決できないのだろうかと、謎が深まるばかり。

こんな複雑な思考法を取り入れないと悩みが解決しない人たちも少なくない事を、アマゾンのレビューを見て知ったのが唯一の収穫でした。

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2016年06月11日

『ロートレック荘事件』 筒井 康隆 (著)



昔から小説はほとんど読まないのですが、たまには頭の体操にミステリーものを読むのも悪く無いですね。

終盤の種明かしまで辿り着いたとき、「えっ?」ってなりました。作者が仕組んだ叙述トリックにこれほど綺麗に引っかかるなんて、なんて素直な読者なんでしょう。(笑)

思い込みって怖いですね。

読んでみようと思った方は、ネタバレしてしまうと全く面白くないのでアマゾンのレビューなどは先に読まないほうがいいでしょう。疑り深く読むより気持ちよく騙されることをお勧めします。

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